テレビで有名人が出演される成人用紙おむつのCMを目にすることが当たり前のようになった昨今。尿もれは、誰にでも起こり得ることでパットや紙おむつを使用すればいきいきとこんなに人生をENJOYできます的な風潮ができていますが、ほんとうにそうなのでしょうか?
人生100年時代の尿ケアについて一緒に考えてみましょう!
人生100年時代
わが国には、「人生100年時代」に向けて人生100年時代構想会議というものが存在していました。それは、人生100年時代を見据えた経済社会システムを創り上げるための政策のグランドデザインを検討する会議として、平成29年9月8日に設置されたものです。
ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されており、日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えています。
100年という長い期間をより充実したものにするためには、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、更には社会人の学び直しに至るまで、生涯にわたる学習が重要です。
人生100年時代に、高齢者から若者まで、全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっています。と人生100年時代構想会議中間報告にありました。
今後は、「健康寿命延伸プラン」に基づき、健康無関心層も含めた予防・健康づくりの推進、地域・保険者間の格差の解消に向け、「自然に健康になれる環境づくり」や「行動変容を促す仕掛け」など「新たな手法」も活用して取組を推進とあります。
全ての人が元気に安心して暮らせる社会を現実にすることが重要です。
ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されており、日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えています。
100年という長い期間をより充実したものにするためには、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、更には社会人の学び直しに至るまで、生涯にわたる学習が重要です。
人生100年時代に、高齢者から若者まで、全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっています。と人生100年時代構想会議中間報告にありました。
今後は、「健康寿命延伸プラン」に基づき、健康無関心層も含めた予防・健康づくりの推進、地域・保険者間の格差の解消に向け、「自然に健康になれる環境づくり」や「行動変容を促す仕掛け」など「新たな手法」も活用して取組を推進とあります。
全ての人が元気に安心して暮らせる社会を現実にすることが重要です。
尿漏れの実態
尿漏れの原因は、加齢や妊娠・出産経験だけではない!
一般的に尿漏れは高齢者がなるものと思われていますが、実は20代以上の2人に1人以上が、尿漏れの経験を持ち、どの世代でもおよそ6割前後の経験率を持つそうです。
また、20代の尿漏れ経験者のうち、出産経験のない女性は63.4%を占めているそうです。尿漏れは、年代や妊娠・出産経験にかかわらず、あらゆる世代で起こり得るということです。
また、およそ6割近くの方が誰にも相談せず抱え込んでいるという現状があるそうです。
尿漏れは、羞恥心から一人で問題を抱え込み、相談したくても出来ず改善方法もわからず不安な状況を過ごされていることが多いです。
わたし自身も同じ思いを経験してきました。尿は、とても特異なものだと捉えています。臭い、汚い、不潔など自己肯定感も自信も徐々に低下してしまいます。また、精神的な観点だけではなく、気持ちへの影響も見られQOL(生活の質)を著しく低下させ認知症や寝たきりの助長につながると考えられます。
(P&Gジャパン株式会社は、2019年20代〜60代の日本女性4万人を対象とした「UI(尿もれ)」に関する大規模な実態調査データー引用)
一般的に尿漏れは高齢者がなるものと思われていますが、実は20代以上の2人に1人以上が、尿漏れの経験を持ち、どの世代でもおよそ6割前後の経験率を持つそうです。
また、20代の尿漏れ経験者のうち、出産経験のない女性は63.4%を占めているそうです。尿漏れは、年代や妊娠・出産経験にかかわらず、あらゆる世代で起こり得るということです。
また、およそ6割近くの方が誰にも相談せず抱え込んでいるという現状があるそうです。
尿漏れは、羞恥心から一人で問題を抱え込み、相談したくても出来ず改善方法もわからず不安な状況を過ごされていることが多いです。
わたし自身も同じ思いを経験してきました。尿は、とても特異なものだと捉えています。臭い、汚い、不潔など自己肯定感も自信も徐々に低下してしまいます。また、精神的な観点だけではなく、気持ちへの影響も見られQOL(生活の質)を著しく低下させ認知症や寝たきりの助長につながると考えられます。
(P&Gジャパン株式会社は、2019年20代〜60代の日本女性4万人を対象とした「UI(尿もれ)」に関する大規模な実態調査データー引用)
拡大する成人紙おむつ市場
尿漏れは、主におよそ40代くらいから男女ともに気になり始め、推定人口は約1,500万人だそうです。総務省が2021年5月4日発表した15歳未満の子どもの推計人口(4月1日現在)が1,493万人ですのでそれよりも多い数になります。
また、尿もれ対策アイテムマーケットは拡大を続けており、2007年には約132億円でしたが、2018年には約400億円以上に成長し11年間で3倍になっているそうです。
また、尿もれ対策アイテムマーケットは拡大を続けており、2007年には約132億円でしたが、2018年には約400億円以上に成長し11年間で3倍になっているそうです。
使用済み紙おむつ
国内の使用済紙おむつ排出量は、推計年間約 50~52 万トンの紙おむつが国内で消費されているそうです。
オスのアフリカゾウに置き換えて考えてみると、1頭あたりおよそ6トンあるそうなので8頭強になりますね。
使用された紙おむつは、し尿を吸収して重量が増加し、約 200 万トンが排出処理されているそうです。オスのアフリカゾウ8頭強が33頭強に増えるという感じですね。
一般廃棄物排出量に占める使用済紙おむつの割合は現状で 4.3~4.8%程度なのだそうですが2030 年度には 6.6~7.1%まで増加すると推計されています。33頭強のオスのアフリカゾウがもっと増えるということです。
環境破壊による異常気象に対して今、取り組まなければ取り返しのつかない事態になってしまう最後のチャンスがきています。
一人ひとりが尿ケアから考える生き方を理解し紙おむつに頼らない身体・生き方を選択してほしいと願います。
(一般社団法人日本衛生材料工業連合会による推計引用)
オスのアフリカゾウに置き換えて考えてみると、1頭あたりおよそ6トンあるそうなので8頭強になりますね。
使用された紙おむつは、し尿を吸収して重量が増加し、約 200 万トンが排出処理されているそうです。オスのアフリカゾウ8頭強が33頭強に増えるという感じですね。
一般廃棄物排出量に占める使用済紙おむつの割合は現状で 4.3~4.8%程度なのだそうですが2030 年度には 6.6~7.1%まで増加すると推計されています。33頭強のオスのアフリカゾウがもっと増えるということです。
環境破壊による異常気象に対して今、取り組まなければ取り返しのつかない事態になってしまう最後のチャンスがきています。
一人ひとりが尿ケアから考える生き方を理解し紙おむつに頼らない身体・生き方を選択してほしいと願います。
(一般社団法人日本衛生材料工業連合会による推計引用)
おむつに係る費用の医療費控除
国税庁のHPによると「おむつ使用証明書」により、医師による治療を受けるため直接必要な費用であることが明らかにされたものについては、医療費控除の対象となるそうです。
現在、紙おむつ代が医療費控除の対象として認められるためには、
・傷病によりおおむね6か月以上にわたり寝たきり状態にあること
・治療上おむつの使用が必要であること
・医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要とされています。
ということは、紙おむつのCMのように元気でいきいきとダンスしたりスポーツしている方は、出ないということです。
現在、紙おむつ代が医療費控除の対象として認められるためには、
・傷病によりおおむね6か月以上にわたり寝たきり状態にあること
・治療上おむつの使用が必要であること
・医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要とされています。
ということは、紙おむつのCMのように元気でいきいきとダンスしたりスポーツしている方は、出ないということです。
介護期間にかかるおむつ代
もしも、介護になり紙おむつが必要になったらどのくらいの費用がかかるのでしょうか?
高齢者の排泄量は1回につきおよそ100~150ccくらいで、排泄する回数は1日におよそ8~10回、1回に排泄する尿量をおよそ150mlと見積り、紙おむつで2回分のおよそ300mlをカバーできると考えて計算してみると
おむつで計算(おむつメーカー案)
・1日で行うおむつ交換は4~5回程度必要(排尿2回で1回の取り替え)
・おむつ1枚当たりの値段は平均50~60円程
・一日あたり200~300円
・1ヵ月だと6,000~9,000円程 おむつ代が必要になると考えられます。
・介護の平均期間は54.5ヵ月
・毎月のおむつ代が6,000円~9,000円×54.5ヵ月=32万7,000~49万500円
介護期間を長期的に見てみると、おむつ代はかなりの支出になるというデータがありました。
(2019.10 みんなの介護より 介護期間にかかるおむつ代引用)
高齢者の排泄量は1回につきおよそ100~150ccくらいで、排泄する回数は1日におよそ8~10回、1回に排泄する尿量をおよそ150mlと見積り、紙おむつで2回分のおよそ300mlをカバーできると考えて計算してみると
おむつで計算(おむつメーカー案)
・1日で行うおむつ交換は4~5回程度必要(排尿2回で1回の取り替え)
・おむつ1枚当たりの値段は平均50~60円程
・一日あたり200~300円
・1ヵ月だと6,000~9,000円程 おむつ代が必要になると考えられます。
・介護の平均期間は54.5ヵ月
・毎月のおむつ代が6,000円~9,000円×54.5ヵ月=32万7,000~49万500円
介護期間を長期的に見てみると、おむつ代はかなりの支出になるというデータがありました。
(2019.10 みんなの介護より 介護期間にかかるおむつ代引用)
高齢化の現状
高齢化の現状について令和24(2042)年以降は65歳以上人口が減少に 転じても高齢化率は上昇を続け、令和47(2065) 年には38.4%に達して、国民の約2.6人に1人が 65歳以上の者となる社会が到来すると推計さ れています。(令和元年版高齢社会白書(全体版))
令和3年版高齢社会白書によると高齢化率は28.8%
日本の総人口は、令和2年10月1日現在、1億2,571万人だそうです。
65歳以上人口は、3,619万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も28.8%となった。
65歳以上人口を男女別に見ると、男性は1,574万人、女性は2,045万人で、性比(女性人口100人に対する男性人口)は77.0であり、男性対女性の比は約3対4となっている。
65歳以上人口のうち、「65~74歳人口」は1,747万人(男性835万人、女性912万人)で総人口に占める割合は13.9%となっている。また、「75歳以上人口」は1,872万人(男性739万人、
女性1,134万人)で、総人口に占める割合は14.9%であり、65~74歳人口を上回っているそうです。
日本の65歳以上人口は、昭和25年には総人口の5%に満たなかったが、昭和45年に7%を超え、さらに、平成6年には14%を超えたとあります。
令和3年版高齢社会白書によると高齢化率は28.8%
日本の総人口は、令和2年10月1日現在、1億2,571万人だそうです。
65歳以上人口は、3,619万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も28.8%となった。
65歳以上人口を男女別に見ると、男性は1,574万人、女性は2,045万人で、性比(女性人口100人に対する男性人口)は77.0であり、男性対女性の比は約3対4となっている。
65歳以上人口のうち、「65~74歳人口」は1,747万人(男性835万人、女性912万人)で総人口に占める割合は13.9%となっている。また、「75歳以上人口」は1,872万人(男性739万人、
女性1,134万人)で、総人口に占める割合は14.9%であり、65~74歳人口を上回っているそうです。
日本の65歳以上人口は、昭和25年には総人口の5%に満たなかったが、昭和45年に7%を超え、さらに、平成6年には14%を超えたとあります。
介護人材の需給ギャップ
経済産業省が2018年4月に作成した「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会報告書」によると介護事業はサスティナビリティ(持続可能性)どころか既に人材不足が原因で破綻が始まっているそうです。その現実を考えると、2025年を待たずして破綻は拡大し、2035年以降に最大の危機が待ち構えていますとあります。
介護職員の需給推計を最新の統計データを基に再試算したところ、2035年時点で介護職員は69万人不足する見込み。
さらに、「一億総活躍社会・介護離職ゼロ」を実現しようとすると、家族による介護を介護サービスで代替する必要があり、介護人材需要が更に増加し、 2035年時点で79万人の介護職員不足が見込まれるともあります。
おしもの問題は、介護においてとても大きな問題といえます。介護される側、介護する側双方共です。
トイレまで我慢できトイレで排泄できる身体でいるということは、社会にとってとても大きな意義があるといえます。
介護職員の需給推計を最新の統計データを基に再試算したところ、2035年時点で介護職員は69万人不足する見込み。
さらに、「一億総活躍社会・介護離職ゼロ」を実現しようとすると、家族による介護を介護サービスで代替する必要があり、介護人材需要が更に増加し、 2035年時点で79万人の介護職員不足が見込まれるともあります。
おしもの問題は、介護においてとても大きな問題といえます。介護される側、介護する側双方共です。
トイレまで我慢できトイレで排泄できる身体でいるということは、社会にとってとても大きな意義があるといえます。
介護予防
介護予防とは「要介護状態の発生をできる限り防ぐ(遅らせる)こと、そして要介護状態にあってもその悪化をできる限り防ぐこと、さらに軽減を目指すこと」と定義されています。
また、介護予防とは、高齢者の運動機能・栄養状態などの個々の要素の改善だけを目指すものではなく、これら心身機能の改善や環境調整などを通じて、個々の高齢者の生活機能(活動レベル)や参加(役割レベル)の向上をもたらし、それによって一人ひとりの生きがいや自己実現のための取組を支援し、生活の質(QOL)の向上を目指すものとされています。
(出典)厚生労働省「介護予防マニュアル改訂版」(平成24年3月)
また、介護予防とは、高齢者の運動機能・栄養状態などの個々の要素の改善だけを目指すものではなく、これら心身機能の改善や環境調整などを通じて、個々の高齢者の生活機能(活動レベル)や参加(役割レベル)の向上をもたらし、それによって一人ひとりの生きがいや自己実現のための取組を支援し、生活の質(QOL)の向上を目指すものとされています。
(出典)厚生労働省「介護予防マニュアル改訂版」(平成24年3月)
寿命
厚生労働省は2021年7月30日、2020年の日本人の平均寿命は、女性が87.74歳、男性が81.64歳となり、ともに過去最高を更新発表しました。
前年に比べ女性は0.30歳、男性は0.22歳延び、それぞれ9年連続のプラスとなったそうです。
平均寿命は、死亡状況が今後変化しないと仮定し、その年に生まれた0歳児が平均で何歳まで生きられるのか予測した数値です。
厚労省の担当者は「新型コロナウイルスは平均寿命を下げる要因にはなったが、肺炎はいえんとがんの死亡率が改善し、結果的に平均寿命は延びた」と分析しているそうです。
前年に比べ女性は0.30歳、男性は0.22歳延び、それぞれ9年連続のプラスとなったそうです。
平均寿命は、死亡状況が今後変化しないと仮定し、その年に生まれた0歳児が平均で何歳まで生きられるのか予測した数値です。
厚労省の担当者は「新型コロナウイルスは平均寿命を下げる要因にはなったが、肺炎はいえんとがんの死亡率が改善し、結果的に平均寿命は延びた」と分析しているそうです。
まとめ
人生100年時代だからこそ大切な尿ケアについてその理由を時代背景と合わせて解説しました。
日本の平均寿命は、延び続けています。健康寿命も伸ばさなければいけません。
それは、最期に「いい人生だった」と笑顔で言える生き方を手に入れていただきたいと願っているからです。
世の中の風潮として、尿の大切さが認識され、尿もれや頻尿などについて一人で悩む人がいなくなること、口に出しても恥ずかしくない社会的ムードを醸成すること
体の水分がきちんと全身を巡り尿として排泄される一連の流れがスムーズになり、デトックス効果で健康な人が増えること
人生において誰もがずっとトイレで排せつし、紙おむつに頼ることなくずっと下着で暮らせる世の中になること
結果として紙おむつ、ライナーなどの使用量が減り、ごみ問題の解消、社会保障費の削減、介護人材不足の解消などにもつながります。
尿トラブルで困る前から尿ケアに取組んでいける環境を広島市で取組んでいます。
日本の平均寿命は、延び続けています。健康寿命も伸ばさなければいけません。
それは、最期に「いい人生だった」と笑顔で言える生き方を手に入れていただきたいと願っているからです。
世の中の風潮として、尿の大切さが認識され、尿もれや頻尿などについて一人で悩む人がいなくなること、口に出しても恥ずかしくない社会的ムードを醸成すること
体の水分がきちんと全身を巡り尿として排泄される一連の流れがスムーズになり、デトックス効果で健康な人が増えること
人生において誰もがずっとトイレで排せつし、紙おむつに頼ることなくずっと下着で暮らせる世の中になること
結果として紙おむつ、ライナーなどの使用量が減り、ごみ問題の解消、社会保障費の削減、介護人材不足の解消などにもつながります。
尿トラブルで困る前から尿ケアに取組んでいける環境を広島市で取組んでいます。